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お子さまが胃腸炎になると、
「何も食べさせない方がいいですか?」
「ミルクはやめた方がいいですか?」
「お水だけで大丈夫ですか?」
というご相談をよくいただきます。
現在の小児胃腸炎の治療では、
『少量ずつ水分を続けること』
『飲めるようになったら早めに普段の食事を再開すること』
が推奨されています。
水分摂取のポイント
嘔吐がある場合は、一度にたくさん飲ませると吐きやすくなります。
おすすめは
- ・スプーン1杯=5ml程度
- ・1〜2分ごと
- ・少量ずつ頻回に
飲ませる方法です。
吐いてしまった場合も、5〜10分ほど休んでから再開しましょう。
1日の水分量の目安は?
乳児
母乳やミルクを含めて、体重1kgあたり100〜150mL/日くらいが目安です。
幼児
1日1L前後飲めていれば大きな目安になります。
学童
1.5L前後が目安です
※胃腸炎のときは一度に目標量を飲む必要はありません。スプーン1杯からでもよいので、少量ずつこまめに続けることが大切です。
おすすめの飲み物
- ・経口補水液(OS-1®など)
- ・アクアライトORS®
などが適しています。
なぜOS-1はしょっぱく感じるの?
OS-1®は胃腸炎や発熱による脱水時に必要なナトリウム量に合わせて作られているためです。
スポーツドリンクのナトリウム濃度はOS-1®の半分以下で、糖分は約2〜3倍含まれています。 スポーツドリンクを薄めると糖分だけでなく塩分もさらに減ってしまうため、脱水補正には不十分になることがあります。
「OS-1が飲めるならOS-1が理想です。ただ、全く飲めないお子さんなら、まずは飲めるものを少量ずつ飲むことも大切です。」
経口補水液が手に入らない場合 家庭用経口補水液
水 1L + 砂糖 40g(大さじ4と1/2程度)+食塩 3g(小さじ1/2程度)
よく混ぜて作ります。
注意点:
- ・作ったらその日のうちに使用
- ・冷蔵保存でも24時間以内
- ・塩を入れすぎない
- ・砂糖を増やしすぎない
注意したい飲み物
- ・水だけ お茶だけ:血糖値が下がりとても危険です⚠️
- ・ジュース:糖分はありますが、塩分が不足しがちです
- ・炭酸飲料:お腹が張りやすいです
- ・スポーツドリンクのみ:糖分が多めで塩分は少なめです
- ・乳酸菌飲料:下痢が悪化することがあります
「ジュースなら飲める スポーツドリンクなら飲める」ということは多くあります。上記の飲み物だけで、塩分を十分に摂るのは難しいです。嘔吐が落ち着いたら、スープの上澄みなどを取り入れてみることもおすすめです。
母乳・ミルクについて
母乳
母乳は中止する必要はありません。
今まで通り続けて大丈夫です。
ミルク
ミルクも基本的には継続します。
- ・薄めない
- ・自己判断で乳糖除去ミルクへ変更しない
ことが推奨されています。
食事について
以前は
「胃腸を休ませるために絶食」
という考え方もありましたが、現在は推奨されていません。
飲めるようになったら、できるだけ早く普段の食事へ戻していくことが大切です。
食べやすいものの例
- ・おかゆ
- ・ごはん
- ・うどん
- ・パン
- ・バナナ
- ・じゃがいも
- ・豆腐
- ・スープ
- ・白身魚
など、お子さまが食べられるものから少しずつ始めましょう。
避けたいもの
- ・揚げ物
- ・脂っこい料理
- ・お菓子
は控えめがおすすめです。
こんな時は早めに受診してください
- ✔︎水分がほとんど摂れない
- ✔︎半日以上おしっこが出ない
- ✔︎ぐったりしている
- ✔︎顔色が悪い
- ✔︎血便が出る
- ✔︎繰り返し吐いてしまう
- ✔︎高熱が続く
参考ガイドライン
・CDC. Managing Acute Gastroenteritis Among Children: Oral Rehydration, Maintenance, and Nutritional Therapy(2003)
・ESPGHAN/ESPID Evidence-Based Guidelines for the Management of Acute Gastroenteritis in Children in Europe Update 2014
・American Academy of Pediatrics(AAP) endorsed CDC recommendations
小児の急性胃腸炎については、経口補水(ORT:Oral Rehydration Therapy) と 早期経口栄養(early refeeding) が現在の標準的な考え方で、国内外のガイドラインでもほぼ共通しています。




